5大会連続の出場が決まるかどうかの試合の前に。

サッカー日本代表というと僕の記憶に鮮明に蘇ってくるシーンは3つ。

1つはフランスW杯予選の時の岡野のゴール。
2つめは中山が本大会ジャマイカ戦で決めたゴール。
3つめは南アフリカ大会で本田が決めたデンマーク戦のFK。

以上3つ。
他のシーンも思い出せるのだけどその3つが最初に絶対浮かんでくる。


幸いにも僕はW杯を生で体験したことが既に一回だけある。
忘れもしない2002年6月17日。
上川徹が4th審判を務めたブラジルVSベルギーの試合だった。
今はもうないが、神戸ウィングスタジアムに設けられた急こう配の仮設スタンドから僕はその試合をみていた。
スタジアムへ行くまでの僕は、サッカー好きであったものの「ブラジルVS日本」というカードではなくなったことへの不満が少なからずあった。(日本が予選を2位通過していればブラジル日本という組み合わせだったと記憶している)
しかし、スタジアムに入った瞬間、そんな不満は完全に消えていた。
初めて触れる「世界」に魅了されたからだ。
そこでは、両チームの応援に両国から駆け付けたサポーターが放つ、生々しくかつ暑苦しい熱狂が渦巻いており、高校生の僕はただただ呑まれたのであった。
ブラジル側の応援席にいた僕は当然ブラジルの応援をしていた。
ピンチの時は息をのみ、チャンスの時は盛り上がっていた。
そして生涯忘れることのないゴールシーンを目の前でみることになる。
後半22分、リバウドが目の前でゴールを決めたのだ。
テレビでしか観ることができないスター選手が僕の目の前でゴールを決めた・・その時に僕は「サッカーの面白さ」を久しぶりに存分に味わった。

僕は小学1年生の途中までサッカー教室に通っていた。
毎週土曜日に近くの公園でやっていたサッカー教室だ。
教えてくれたのは神戸FCのコーチだった(と記憶している)。
僕はそこで初めてサッカーというやつと出会った。
上級生に混じりながらボールを追いかけて、点を取る。そして喜ぶ。
僕はその時のことを今でも夢で見る。忘れたくない思い出の一つだ。
だが、そのサッカー教室は僕が2年生になる直前に無くなる。
阪神淡路大震災で活動ができなくなったのだ。
公園や周りの建物などは無事だったが、避難されてきた方が多く居たし、無傷の公園には当然仮設住宅が建てられ、ボールを使うスペースがなくなったからだ。
毎週土曜日の教室がなくなり、僕の住んでいた地域からはボールで遊べるスペースがなくなり、僕はいつの間にかサッカー教室で体験していた面白さを少しずつ忘れていっていたのだ。


だから僕はリバウドがゴールをした瞬間の現地の盛り上がりを忘れることは(認知症や記憶喪失にならなければ)忘れないだろうし、これからのフットボールライフの中でそのときのことが一種の基準になるのだと思う。


今日これを書いているのは2013/6/4の16:55だ。
少なくとも4時間後には結果が出ている。
来年こそはまた生でW杯をみたい。
そして今度は日本代表の戦いも生で観たい。
しかも今回の開催地はブラジル。
僕は僕のためだけに日本を応援します。
けど、根底にある思いは皆さんと一緒です。

「日本、頑張れ!勝ってくれ!」という思いです。


(試合の内容については時間があれば書きます)

追伸:ベルギー戦の、ロナウドが決めた2点目も鮮明に覚えていますし、興奮しました(笑